洗顔料の種類や、使い方&選び方を紹介
洗顔料とは、顔の汚れを落とすために使用する基礎化粧品のことです。
スキンケア化粧品にはほかに化粧水や乳液、美容液などさまざまな種類がありますが、これらはすべて顔を洗った後に使用するものなので、洗顔はスキンケアの基本中の基本と言えます。
成分には汚れを洗い流す洗浄成分のほか、保湿成分や美容成分などが含まれている商品もあり、近年はただ汚れを取り除くだけのアイテムから進化しつつあります。
洗顔料の特徴・役割
肌トラブルの予防
顔は常に外気にさらされているため、ゴミやほこりなどが付着しやすい状態にあります。
また、毛穴から分泌される皮脂は、酸化すると過酸化脂質になり、毛穴につまって炎症を起こす原因となります。
さらに、肌は新陳代謝によっておよそ28日周期で生まれ変わっていますが、古い角質層がはがれ落ちずにそのまま残ってしまうと、毛穴がふさがってやはりニキビや吹き出物を引きおこしてしまいます。
洗顔には、肌表面に付着したゴミやほこりを取り除くのはもちろん、毛穴につまった皮脂や古い角質層などをきれいに洗い流す作用があり、肌を清潔に保ってニキビや吹き出物などのトラブルを未然に予防することができます。
基礎化粧品の浸透率がアップ
化粧水や美容液にはさまざまな保湿成分や美容成分が含まれていますが、肌の内部までしっかり浸透しなければ効果は半減してしまいます。
洗顔で毛穴につまった汚れを取り除くと、その後に使用する化粧水や美容液の浸透率がぐっとアップし、よりしっかりとスキンケア効果を実感できるようになります。
美白効果
シミ、くすみの原因となるメラニン色素は角質層に蓄積するため、古い角質がたまっているとシミ、くすみがひどくなってしまいます。
洗顔には古い角質層をやわらかくほぐして取り除くはたらきがあり、毎日使用することで美白効果も期待することができます。
洗顔料の種類
洗顔料の種類は形状別にわけると大きく5タイプに分類されます。
フォームタイプ
なめらかなクリーム状をしている洗顔料で、一般的に「洗顔フォーム」と呼ばれます。
水を加えて混ぜると泡が立ち、肌に負担をかけない泡洗顔を行うことができます。
テクスチャの性質上、チューブに入っている場合がほとんどですが、中にはジャータイプのものも発売されています。
ジェルタイプ
フォームタイプよりも水分が多いジェル状の洗顔料です。
フォームタイプよりさらに泡立ちやすいため、初心者の方でも手軽に泡洗顔できるところが特徴です。
ただ、洗浄力はかなり高めなので、皮脂の分泌量が多い脂性肌向けのコスメと言えるでしょう。
泡タイプ
ポンプ式で、ノズルをプッシュすると泡で出てくるタイプの洗顔料です。
いちいち泡立てる必要がないため、手間ひまかけずにきめ細かい泡で洗顔することができます。
固形石けんタイプ
洗顔成分を固めて成型したタイプです。
天然由来の洗浄成分を使用しているものが多いため、肌への刺激が少ないところが特徴です。
また、泡立てネットの中に入れておけばいちいち容器からテクスチャを出す必要がないので、手間がかかりません。
ただ、容器に入っていないぶん、保管が難しく、特にお風呂場などに置いておくと溶けてしまうので注意が必要です。
パウダータイプ
洗顔料がさらさらの粉状になっているタイプです。
特殊な酵素入りの商品が多く、毛穴につまった皮脂汚れを分解し、すっきりとした肌に仕上げてくれます。
洗顔料を使うときのポイント・注意点
十分に泡立てて使用する
洗顔料は一部商品を除き、基本的に泡立てて使用します。
泡立てが不十分のまま洗顔を始めてしまうと、手と肌の間に摩擦が生じてしまい、肌に余計な負担をかけてしまうおそれがあります。
また、泡のキメが粗いと毛穴の奥まで入り込まず、毛穴汚れをきれいに落とすことができないので、洗顔料はしっかり泡立て、たっぷりとしたきめ細かな泡で洗うようにしましょう。
ゴシゴシこすらない
汚れを落とそうと思うと、つい手に力が入ってしまいがちですが、顔を強くこすると肌に負担がかかり、かえってトラブルが起こる原因となります。
きめ細かな泡さえできていれば、顔の汚れを落とすのにそれほど力は必要ないので、ゴシゴシと力任せにこすらないようにしましょう。
すすぎはぬるま湯でしっかりと
洗顔料は肌を健やかに保つために使用するものですが、肌に成分が残ってしまうと炎症など肌荒れを起こす要因となります。
そのため、泡洗顔を終えたら、その倍の時間をかけてしっかりすすぐようにしましょう。
また、すすぎには37前後のぬるま湯を使用するのがおすすめ。
それ以上温度が高いと皮脂が溶け出してしまい、乾燥の原因となるので注意が必要です。
洗顔料の選び方
洗顔料は商品によって配合成分や形状が異なりますが、基本的な選び方のポイントは大きくわけて3つあります。
泡立ちの良いものを選ぶ
洗顔は毎日朝晩使用するものなので、できるだけ肌に負担をかけないためには、しっかり泡洗顔できるものを選ぶ必要があります。
少量でたっぷりの泡ができるコストパフォーマンスの良さも魅力ですが、何より重視したいのは泡の質。
特に洗顔している間に泡がへたれてしまうものは、肌に負担をかけてしまうおそれがあるので避けた方が無難です。
泡立ちの良さや泡の質は実際に使ってみるまではわからないものですが、できれば濃密で弾力性が高く、きめ細かな泡ができる洗顔料を選ぶことをおすすめします。
洗浄力を重視する
最近は美容液並のスキンケア成分を配合しているぜいたくな洗顔料も数多く販売されるようになりました。
洗いながらスキンケアもできるので一石二鳥と思われがちですが、そもそも洗顔料は汚れを落とすことが目的なので、余計なものが入っているものはあまり好ましくありません。
水分や油分、美容液などは洗顔後の化粧水や美容液、乳液などでちゃんと補うことができるので、洗顔料については美容成分の配合量などよりも、肌の汚れを落とす洗浄機能にこだわって選ぶのがベストです。
肌にやさしいものを選ぶ
洗顔料に含まれる洗浄成分は化粧品によってまちまちですが、合成界面活性剤が配合されているものには注意が必要です。
合成界面活性剤は非常に洗浄力が強く、汚れを簡単に落とすことができますが、肌を守る皮脂まで一緒に洗い流してしまったり、成分の刺激で肌を傷めてしまうことがあります。
特に肌の弱い方が使用すると肌荒れや乾燥の原因となりますので、洗顔料を購入する時は成分をよく確認し、石けん素地やアミノ酸系洗浄成分など天然由来の洗浄成分を使用しているものを選ぶようにしましょう。