口紅の種類や、使い方&選び方を紹介

口紅とは、口元を華やかに彩るために使用するポイントメークアイテムのことです。

ワックスなどの油分をベースに、タール系色素や紅花・コチニールといった天然色素を顔料として溶かしたもので、化粧品によっては界面活性剤や酸化防止剤、香料などを配合することもあります。

他のコスメに比べて油分の配合量が多いことから、食器や衣服などに付着するとなかなか落ちにくいという性質があります。

そのため、近年は落ちにくい口紅が開発され、広く人気を集めています。

カラーも当初は赤系統がメインでしたが、最近ではブルー系やパープル系など、寒色系も取り入れられ、カラーバリエーションも豊富になっています。

口紅の特徴・役割

口元を華やかにする

人間の唇はややピンク色に色づいていますが、それほど発色が良くないため、肌との境界線があいまいで、目立たない状態になっています。

口紅を塗ると、周囲との境界線がはっきりする上、口紅の発色によって彩りが加えられてぐっと華やかな印象を与えることができます。

唇の乾燥を防ぐ

唇はもともと角質層が薄い上、皮脂腺がないことから、他の部位に比べて水分をキープする機能が低くなっています。

特に冬場など、乾燥した外気にさらされやすい時期は唇がガサガサに荒れやすく、かゆみや痛みをともなうことも。

口紅に含まれる油分には乾燥した外気を防ぐバリアのような役割があり、唇の荒れを予防することができます。

最近は口紅そのものに保湿機能のある成分が含まれているものもあり、冬の定番コスメとして化粧品ランキングの上位にランクインしています。

UVカット効果

唇は特に皮膚が薄いため、紫外線の影響を受けやすい傾向にあります。

唇にはメラニン色素を作るメラノサイト細胞は存在しないため、シミができる心配はありませんが、紫外線によるダメージが蓄積すると乾燥しやすくなったり、荒れを引きおこす原因となります。

そこで最近では、口紅の中にUV防止効果のある成分を配合させているものも出始め、塗るだけでUVカット効果を期待できます。

口紅の種類

口紅は形状や仕上がりの質感などによっていくつかの種類にわかれています。

形状の種類

○スティックタイプ

固形になっていて、容器をひねると先端が伸びてくるタイプの口紅です。

口紅の種類の中では最も多く、固形ならではの発色の良さが魅力です。

○リップグロス

塗料が液状になっているタイプの口紅です。

フタに専用のブラシが付属されていて、液をすくいとって塗る仕組みになっています。

液状なので伸びがよく、またツヤのある仕上がりになるところが特徴です。

○リキッドルージュ

スティックタイプとリップグロスの中間に位置するタイプです。

スティックタイプならではの発色の良さと、リップグロス並のツヤ感をあわせ持っている万能コスメとして近年人気を集めています。

△質感の種類

○シアータイプ

仕上がりに透明感をもたせるタイプの口紅です。

本来の唇の色を残しながら発色するので、やわらかく、ナチュラルな印象になります。

○マットタイプ

しっかりと発色するタイプの口紅です。

色味が強いため、パーティやイベントなど華やかな場所に出向くときに重宝します。

落ちない口紅

唇は食事の時に食器が触れたり、唾液などで濡れたりしやすい部分なので、時間の経過とともに落ちやすいメークといえます。

そこで数年前から注目されているのが、いわゆる落ちない口紅です。

見た目や質感は普通の口紅と変わらないのですが、たとえば飲み物を飲んでもカップに口紅がうつったりせず、ほぼ一日中口紅の効果をキープすることができます。

こまめに化粧直しをする必要がないため、多くの女性が重宝していますが、塗料が落ちにくいぶん、いざメークを落とすときは専用のクレンジングを使用しなければならないところが難点です。

口紅を使うときのポイント・注意点

配合成分に注意

唇は他の部位に比べて皮膚が薄いため、外部から刺激を受けるとトラブルを起こしやすい性質となっています。

そのため、鉱物油や石油系界面活性剤、パラベン、合成香料など、皮膚に刺激を与える可能性のある添加物が入っているものはできるだけ避けるようにしましょう。

特に落ちない口紅の中には、塗料を唇の皮膚組織に浸透させる仕組みになっているものもあり、場合によってはアレルギーを起こして唇が炎症を起こす可能性があります。

以上のことから、口紅を購入する際は成分をよく確認し、信頼できるメーカーやブランドのものを選ぶようにしましょう。

口紅は直接唇につけない

唇は意外と汚れていることが多いため、スティックタイプの口紅をそのままつけたり、フタに内蔵されているブラシを直接唇につけたりすると、保管している間に雑菌が繁殖してしまう可能性があります。

そのため、口紅の形状にかかわらず、使用する際はリップブラシを使うか、あるいは一度手の甲やヘラなどに出してから、ブラシや指でつけるといつまでも衛生的な状態で口紅を保存することができます。

口紅の選び方

口紅を選ぶ際は、色合いだけでなく、配合されている成分や機能も比較してみることが大切です。

ここでは口紅を選ぶ時に重視するべきポイントをいくつか紹介します。

発色の良さ

たとえ同じカラーであっても、メーカーやブランドによって発色の良さは大きく異なります。

発色の悪い口紅を使用すると、かえってツヤがなくなったり、顔色が悪く見えたりすることがあるので、買いたい色が決まったら、今度は発色の良さを見比べるようにしましょう。

できれば化粧品コーナーなどに置いてあるテスターなどで実際に試してみるのがおすすめです。

うるおい効果

唇が乾燥してくると、せっかく塗った口紅もひび割れてしまい、荒れた印象を与えてしまいます。

たいていの口紅は塗った瞬間はきれいに仕上がりますが、時間が経過した後のうるおいの持続力はコスメによって大きく異なるので、うるおいの持続力も口紅選びの大きなポイントとなります。

最近はヒアルロン酸などの保湿成分を配合した口紅も販売されているので、唇の乾燥が気になる方は保湿効果の高い口紅を選ぶようにしましょう。

持ちの良さ

口紅は数ある化粧品の中でも最も落ちやすく、崩れやすいメークと言えます。

食事のときや、飲み物を飲んだときなどにある程度落ちてしまうのは仕方のないことですが、何も口にしていないのに短時間でメークが落ちてきたり、一部分だけ色落ちしてしまうようなものは避けた方がよいでしょう。

最近話題の落ちない口紅を購入するのもひとつの方法ですが、その際は特に添加物が入っているかどうかに注意する必要があります。

色選びのポイント

どこのメーカーやブランドでも、口紅には数多くのカラーバリエーションを取りそろえており、さまざまな色合いを楽しめる仕組みになっています。

ただ、そのぶん自分にぴったり合ったカラーを選ぶのは難しいもの。

基本的には自分の好みの色合いを選べばOKですが、より自分に似合った色を選びたい場合は、自分の目・髪の色など、いわゆるパーソナルカラーに合わせて選ぶのがおすすめです。

パーソナルカラーはインターネット上などでいくつかの質問に答えていくだけで簡単に診断できるので、自分に似合う色がわからないという方は一度診断に挑戦してみましょう。

ちなみにパーソナルカラーは春・夏・秋・冬の4タイプにわかれており、それぞれ似合う口紅の色が異なります。

○春タイプ

黄みがかったイエローベースの肌色で、明るくやさしい色が似合うタイプです。

そのため、サーモンピンクやコーラルピンク、アプリコット、ピーチピンクなど、明るめのピンク系を選ぶのがおすすめです。

オレンジ系も、ビタミンカラーのようなフレッシュなタイプを選ぶとしっくりなじみます。

○夏タイプ

ブルーベースの肌質で、かつソフトな色合いが似合うタイプです。

そのため、ピンク系でもやや色味を抑えたパールピンクやローズピンクを使うと、落ち着いたしっとりした印象になります。

○秋タイプ

イエローベースの肌質で、かつシックな色合いが似合うタイプです。

口紅もベージュをベースに、オレンジや赤色などを混ぜた落ち着いた色合いが似合うほか、ヌーディカラーを塗ると知的なイメージを演出できます。

○冬タイプ

ブルーベースの肌質で、深みのある色が似合うタイプです。

クールビューティの印象が強いので、口紅にも強い色を持ってくるとメーク全体のバランスが整います。

ピンクを選ぶ場合も、くすみのないはっきりとした印象の色を選ぶとよいでしょう。

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